Jan 19, 2021
50年後も聴き続けたい美しい旋律 #01「君の名は希望」
音楽は時に、人の心を太陽のように照らし、
感動を与えてくれる処方箋のような不思議な力があります。
(不定期ではありますが) 今までの人生で心に響いたお気に入りの楽曲を、
アーティストの方々に心からの敬意を込めて、ご紹介しようと思います。
第1回目は、乃木坂46の「君の名は希望」です。
「君の名は希望」の歌詞は、次のような文章で締めくくられています。
「君の名前は"希望"と今 知った」
「希望とは 明日の空」
これらの意味を、歌詞全体からこう解釈しました。
「今まで"孤独"と共に生きてきた僕にとって、生きる (生きている) ことの素晴らしさを教えてくれた君という存在は、(僕の) "希望"そのものだ。」
「(孤独とは違う) こんなにも素晴らしい世界があるのを知ることができたから、僕はこれからも生きていける。」
この楽曲は、学生生活を舞台にした恋愛ソングと捉えることもできますが、
私はもっと大きなものさしで「人生観」のようなものを表現しているのでは!? と思えてなりません。
「人は一人では生きていけない。あらゆる感情が湧き上がるのは、自分が今 "生きている"ということを示す証拠のようなもの。」
2020年、新型コロナウイルスによって世界は一変しました。
世界中の人々が "生きる" ということを、改めて考えさせられた年だったのではないでしょうか!?
今まで当たり前だと思っていた出来事が、まるで奇跡のように感じられた2020年。
「君の名は希望」の歌詞が、自然と心に響きます。
旋律について最もお伝えしたいのは、
Aメロのメロディーラインの素晴らしさです。
J-POPで最もポピュラーなパターンは「Aメロ→Bメロ→サビ」という流れなのですが、
「君の名は希望」は「Aメロ→Bメロ→Aメロ→サビ」という、少し変わった構成になっています。
さらに言うと、イントロとアウトロ (曲終わり) もAメロのメロディーで構成されているのです。イントロというのは、楽曲の印象を左右する重要な部分です。「君の名は希望」のAメロは、イントロパートを任せられるという観点から見ても、非常にクオリティの高い旋律と言えます。多用しながらも、飽きることなく聴き続けられるこの旋律は、発明と言っても過言ではないでしょう。本当に素晴らしいです。
これはあくまでも個人的な見解ですが、この楽曲は「Aメロ (Bメロ) = サビ」というメロディーバランスで、楽曲が成り立っていると思います。
通常、キャッチーな意味合いも含めて、Aメロ < サビというバランスが一般的です。加えて、アレンジも徐々に盛り上げていくというのがセオリーなのですが、「君の名は希望」は全てのメロディーが素晴らしいので、旋律自体の美しさを損なわないよう、アレンジもあえてシンプルにしているのでは!? と推測できます。ライブで見せる壮大なオーケストレーションが映えるのも、元のシンプルなアレンジが根底にあるからだと思います。
そして、この楽曲のクオリティを決定づけているのが、センターポジションを務める生駒里奈さん (2018年にグループを卒業) の存在です。
デビュー曲からセンターを任され続けた孤独感に、儚くも美しい旋律が重なった「君の名は希望」は、可憐で清楚な乃木坂46のイメージを決定づける1曲となりました。生駒さんがセンターだから成り立つ世界観が確実に存在し、生駒さんがいなければ生まれなかった楽曲だと、心からそう思えます。
「君の名は希望」を単なるアイドル楽曲の一つとして片付けるには余りにも惜しく、日本のミュージックシーンにおいて、永遠に語り継ぐべき名曲なのは間違いありません。皆さまも、ご自身の"希望"を思い浮かべながら、この奇跡を心の耳で感じてみてはいかがでしょうか!?
今回、このタイミングでご紹介したのは、
コロナ禍の今だからこそ伝わるメッセージがあるのでは!?と思ったからです。
文学作品にも思える素晴らしい歌詞とともに、沢山の方々に届く事を願っています。
2021年、「君の名は希望」がさらに好きになりました。
50年後に聴く時には、今よりももっと好きになっているのでしょうか!?
今からとても楽しみです。
君の名は希望 - 乃木坂46 (2013)
Lyrics:秋元康 / Music:杉山勝彦
感動を与えてくれる処方箋のような不思議な力があります。
(不定期ではありますが) 今までの人生で心に響いたお気に入りの楽曲を、
アーティストの方々に心からの敬意を込めて、ご紹介しようと思います。
第1回目は、乃木坂46の「君の名は希望」です。
「君の名は希望」の歌詞は、次のような文章で締めくくられています。
「君の名前は"希望"と今 知った」
「希望とは 明日の空」
これらの意味を、歌詞全体からこう解釈しました。
「今まで"孤独"と共に生きてきた僕にとって、生きる (生きている) ことの素晴らしさを教えてくれた君という存在は、(僕の) "希望"そのものだ。」
「(孤独とは違う) こんなにも素晴らしい世界があるのを知ることができたから、僕はこれからも生きていける。」
この楽曲は、学生生活を舞台にした恋愛ソングと捉えることもできますが、
私はもっと大きなものさしで「人生観」のようなものを表現しているのでは!? と思えてなりません。
「人は一人では生きていけない。あらゆる感情が湧き上がるのは、自分が今 "生きている"ということを示す証拠のようなもの。」
2020年、新型コロナウイルスによって世界は一変しました。
世界中の人々が "生きる" ということを、改めて考えさせられた年だったのではないでしょうか!?
今まで当たり前だと思っていた出来事が、まるで奇跡のように感じられた2020年。
「君の名は希望」の歌詞が、自然と心に響きます。
旋律について最もお伝えしたいのは、
Aメロのメロディーラインの素晴らしさです。
J-POPで最もポピュラーなパターンは「Aメロ→Bメロ→サビ」という流れなのですが、
「君の名は希望」は「Aメロ→Bメロ→Aメロ→サビ」という、少し変わった構成になっています。
さらに言うと、イントロとアウトロ (曲終わり) もAメロのメロディーで構成されているのです。イントロというのは、楽曲の印象を左右する重要な部分です。「君の名は希望」のAメロは、イントロパートを任せられるという観点から見ても、非常にクオリティの高い旋律と言えます。多用しながらも、飽きることなく聴き続けられるこの旋律は、発明と言っても過言ではないでしょう。本当に素晴らしいです。
これはあくまでも個人的な見解ですが、この楽曲は「Aメロ (Bメロ) = サビ」というメロディーバランスで、楽曲が成り立っていると思います。
通常、キャッチーな意味合いも含めて、Aメロ < サビというバランスが一般的です。加えて、アレンジも徐々に盛り上げていくというのがセオリーなのですが、「君の名は希望」は全てのメロディーが素晴らしいので、旋律自体の美しさを損なわないよう、アレンジもあえてシンプルにしているのでは!? と推測できます。ライブで見せる壮大なオーケストレーションが映えるのも、元のシンプルなアレンジが根底にあるからだと思います。
そして、この楽曲のクオリティを決定づけているのが、センターポジションを務める生駒里奈さん (2018年にグループを卒業) の存在です。
デビュー曲からセンターを任され続けた孤独感に、儚くも美しい旋律が重なった「君の名は希望」は、可憐で清楚な乃木坂46のイメージを決定づける1曲となりました。生駒さんがセンターだから成り立つ世界観が確実に存在し、生駒さんがいなければ生まれなかった楽曲だと、心からそう思えます。
「君の名は希望」を単なるアイドル楽曲の一つとして片付けるには余りにも惜しく、日本のミュージックシーンにおいて、永遠に語り継ぐべき名曲なのは間違いありません。皆さまも、ご自身の"希望"を思い浮かべながら、この奇跡を心の耳で感じてみてはいかがでしょうか!?
今回、このタイミングでご紹介したのは、
コロナ禍の今だからこそ伝わるメッセージがあるのでは!?と思ったからです。
文学作品にも思える素晴らしい歌詞とともに、沢山の方々に届く事を願っています。
2021年、「君の名は希望」がさらに好きになりました。
50年後に聴く時には、今よりももっと好きになっているのでしょうか!?
今からとても楽しみです。
君の名は希望 - 乃木坂46 (2013)
Lyrics:秋元康 / Music:杉山勝彦