Jul 07, 2021
50年後も聴き続けたい美しい旋律 #03「Express Feat. Silla (múm)」
50年後も聴き続けたい美しい旋律
今回は、美しいピアノの音色と素晴らしい映像のマリアージュが心に響く、HIDETAKE TAKAYAMAさんの「Express Feat. Silla (múm)」をご紹介します。
(世界的なディーバでもある)
セリーヌ・ディオン (Céline Dion) の「My Heart Will Go On」という楽曲があります。
"セリーヌ・ディオン" という名前を世界中に知らしめた彼女の代表曲であり、映画「タイタニック」の主題歌としても有名なこの楽曲。
実は、サウンドトラックを手掛けた、
ジェームズ・ホーナー氏 (James Horner) が作曲をしたことはあまり知られていません。
映画「タイタニック」の中でも「My Heart Will Go On」のメロディーが効果的に使われており、映画史に残る傑作に華を添えています。
映像と音楽の相乗効果が最大限に発揮された素晴らしい成功例の一つと言えるでしょう!
(クリエイティブな分野において)
音楽と映像の関係性を分かりやすく例えるとするならば、
それはまるで兄弟のようであり、相乗効果は計り知れません。
お互いのポテンシャルを高めあうとともに、
アーティスト (作り手) が伝えたい意図をより具現化する手段としても非常に効果的です。
今回ご紹介する「Express Feat. Silla (múm)」にも、Music Videoが存在します。
完成した楽曲のイメージが、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の世界観と合致するという理由から、Music Videoは「銀河鉄道の夜 その後」という設定で構築されており、全編CGアニメーションで描かれたその美しい映像美は、まるで一本の映画を見ているかのよう。音楽 (楽曲) と映像 (Music Video) の調和が言葉では表現できないほど素晴らしく、初めて見た時の感動を今でも鮮明に覚えています。
Music Videoは、楽曲を売り出すためのプロモーション・ビデオという意味合いで制作されるので、本来は引き立て役とも言える立ち位置になります。ですが、本作品においての関係性は、太陽と月のように親密なものであり、"二つで一つの作品" と言っても過言ではありません。
楽曲そのものは、ピアノをメインに構成されています。
幼い頃からクラシックピアノに従事してきたHIDETAKE TAKAYAMAさんの音楽は、"音" の表現を大切に紡ぐ、繊細な世界観が特徴的です。
この "HIDETAKE TAKAYAMA" イズムは、
「大切な人との永遠の別れ」がメインテーマとなっている本作品にも、しっかり受け継がれています。
「別れ」をテーマにする場合、一般的にはマイナーコード (暗い雰囲気) をベースにして楽曲を構築していくのですが、この楽曲はまったく逆のアプローチです。個人的には、この (現状ではなく) 未来を見据えた明るい楽曲のアレンジが一番心に響きました。"過去は変えられないけど 未来ならば明日から変えられるよ" というメッセージが込められているように感じられ、勇気が湧いてくるのです。
「Express Feat. Silla (múm)」には歌詞が付随しますが、歌声を "音" の一部として解釈しており、歌詞のあるインストゥルメンタル作品へと昇華しています。曲中で一番盛り上がる部分にあえて歌詞を入れずに、ピアノとストリングスが主旋律を奏でる大胆なアレンジ。音の表現や響きを大切にする、クラシックピアノ出身のアーティストらしい演出です。
後ろを振り返るのではなく、
前を向いて、自分自身で未来を切り開いていくことの大切さ。
過去の出来事を良い経験 (思い出) とするかどうかの判断は、
"今" ではなく、"未来" なんだということを教えてくれる素晴らしいアレンジです。
目を閉じると 君の顔が思い浮かぶんだ
目を閉じると いつでも
君の笑顔が忘れられないんだ
このフレーズは、
この楽曲を彩る歌詞の、最後の部分を英訳したモノです。
失ってみて初めて気づく、
大切な存在と、その人への思い。
別れというのは悲しいものですが、新たな物語が始まる合図でもあります。
「全ての出会い・別れには 必ず意味がある」
出会いというものは偶然ではなく、そのほとんどは必然で起こる出来事だと思います。必然でありながら、偶然の出来事であるかのように錯覚してしまうのは、出会った時に「何故出会ったのか!? (出会った意味)」ということを特別意識しないからです。
人は、"当たり前" や "普通" という言葉に対して、特別良いイメージを抱きません。
ですが、それらはある意味、
今置かれている環境が恵まれているからこそ生まれる特別な価値観なのです。
私はこの楽曲と出会えたことを誇りに思います。
お時間がありましたら、Music Videoをぜひご覧になってみてください。
「銀河鉄道の夜」を読んだことがない方でも十分楽しめますよ!(YouTube内の公式動画はコチラです)
当たり前の景色が、いつもとは違うように感じられるかもしれません。
ピアノが紡ぐ素敵な物語を、美しい映像とともにお楽しみください。
Express Feat. Silla (múm) - HIDETAKE TAKAYAMA (2012)
Music:HIDETAKE TAKAYAMA
今回は、美しいピアノの音色と素晴らしい映像のマリアージュが心に響く、HIDETAKE TAKAYAMAさんの「Express Feat. Silla (múm)」をご紹介します。
(世界的なディーバでもある)
セリーヌ・ディオン (Céline Dion) の「My Heart Will Go On」という楽曲があります。
"セリーヌ・ディオン" という名前を世界中に知らしめた彼女の代表曲であり、映画「タイタニック」の主題歌としても有名なこの楽曲。
実は、サウンドトラックを手掛けた、
ジェームズ・ホーナー氏 (James Horner) が作曲をしたことはあまり知られていません。
映画「タイタニック」の中でも「My Heart Will Go On」のメロディーが効果的に使われており、映画史に残る傑作に華を添えています。
映像と音楽の相乗効果が最大限に発揮された素晴らしい成功例の一つと言えるでしょう!
(クリエイティブな分野において)
音楽と映像の関係性を分かりやすく例えるとするならば、
それはまるで兄弟のようであり、相乗効果は計り知れません。
お互いのポテンシャルを高めあうとともに、
アーティスト (作り手) が伝えたい意図をより具現化する手段としても非常に効果的です。
今回ご紹介する「Express Feat. Silla (múm)」にも、Music Videoが存在します。
完成した楽曲のイメージが、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の世界観と合致するという理由から、Music Videoは「銀河鉄道の夜 その後」という設定で構築されており、全編CGアニメーションで描かれたその美しい映像美は、まるで一本の映画を見ているかのよう。音楽 (楽曲) と映像 (Music Video) の調和が言葉では表現できないほど素晴らしく、初めて見た時の感動を今でも鮮明に覚えています。
Music Videoは、楽曲を売り出すためのプロモーション・ビデオという意味合いで制作されるので、本来は引き立て役とも言える立ち位置になります。ですが、本作品においての関係性は、太陽と月のように親密なものであり、"二つで一つの作品" と言っても過言ではありません。
楽曲そのものは、ピアノをメインに構成されています。
幼い頃からクラシックピアノに従事してきたHIDETAKE TAKAYAMAさんの音楽は、"音" の表現を大切に紡ぐ、繊細な世界観が特徴的です。
この "HIDETAKE TAKAYAMA" イズムは、
「大切な人との永遠の別れ」がメインテーマとなっている本作品にも、しっかり受け継がれています。
「別れ」をテーマにする場合、一般的にはマイナーコード (暗い雰囲気) をベースにして楽曲を構築していくのですが、この楽曲はまったく逆のアプローチです。個人的には、この (現状ではなく) 未来を見据えた明るい楽曲のアレンジが一番心に響きました。"過去は変えられないけど 未来ならば明日から変えられるよ" というメッセージが込められているように感じられ、勇気が湧いてくるのです。
「Express Feat. Silla (múm)」には歌詞が付随しますが、歌声を "音" の一部として解釈しており、歌詞のあるインストゥルメンタル作品へと昇華しています。曲中で一番盛り上がる部分にあえて歌詞を入れずに、ピアノとストリングスが主旋律を奏でる大胆なアレンジ。音の表現や響きを大切にする、クラシックピアノ出身のアーティストらしい演出です。
後ろを振り返るのではなく、
前を向いて、自分自身で未来を切り開いていくことの大切さ。
過去の出来事を良い経験 (思い出) とするかどうかの判断は、
"今" ではなく、"未来" なんだということを教えてくれる素晴らしいアレンジです。
目を閉じると 君の顔が思い浮かぶんだ
目を閉じると いつでも
君の笑顔が忘れられないんだ
このフレーズは、
この楽曲を彩る歌詞の、最後の部分を英訳したモノです。
失ってみて初めて気づく、
大切な存在と、その人への思い。
別れというのは悲しいものですが、新たな物語が始まる合図でもあります。
「全ての出会い・別れには 必ず意味がある」
出会いというものは偶然ではなく、そのほとんどは必然で起こる出来事だと思います。必然でありながら、偶然の出来事であるかのように錯覚してしまうのは、出会った時に「何故出会ったのか!? (出会った意味)」ということを特別意識しないからです。
人は、"当たり前" や "普通" という言葉に対して、特別良いイメージを抱きません。
ですが、それらはある意味、
今置かれている環境が恵まれているからこそ生まれる特別な価値観なのです。
私はこの楽曲と出会えたことを誇りに思います。
お時間がありましたら、Music Videoをぜひご覧になってみてください。
「銀河鉄道の夜」を読んだことがない方でも十分楽しめますよ!(YouTube内の公式動画はコチラです)
当たり前の景色が、いつもとは違うように感じられるかもしれません。
ピアノが紡ぐ素敵な物語を、美しい映像とともにお楽しみください。
Express Feat. Silla (múm) - HIDETAKE TAKAYAMA (2012)
Music:HIDETAKE TAKAYAMA