Mar 29, 2025
映画ドラえもんと語り継がれる名曲たち
子どものころ、
三月が近づいてくると毎年のようにワクワクしていました。
三月というと、一般的には別れの季節としての印象が強く、
マイナスの感情が起こりやすい月と言えるかもしれません。
にも拘らず、誕生月でもない三月を楽しみにしていたのは何故か?
その理由は、「ドラえもん」の新作映画の公開月だったからです。
藤子・F・不二雄さん (日本を代表する偉大な漫画家) 原作による
国民的漫画として、多くの子供達に感動を与えてきたドラえもん。
かくいう私も、夢のような世界観に魅了された読者の一人であり、
単行本を買い集め、週に一回のTV放送も欠かさずに見ていました。
その中でも、一番好きだった作品が毎年公開される映画作品です。
登場人物は基本同じなのに、映画作品に惹かれる理由は何なのか?
今回のジャーナルは、
映画ドラえもんと音楽作品の素敵な関係性をご紹介していきます。
Episode 0:ドラえもんの主要キャラクターのご紹介
まず初めに、
ドラえもんに登場する主要キャラクター5人をご紹介しましょう!
①ドラえもん・・・「ドラえもん」の主人公でもある子守用ネコ型ロボット。
(相棒でもある)野比のび太を幸せにするため、22世紀の未来からやってきた。
②野比のび太・・・勉強もスポーツも苦手で、何をしてもパッとしない少年。
のんびりとした性格で、温厚で優しく、他人を深く思いやる心を持っている。
③源静香・・・「ドラえもん」のヒロインであり、野比のび太の未来の奥様。
可愛らしい容姿の真面目で優しい性格。大のお風呂好きとして知られている。
④剛田武・・・通称「ジャイアン」。野比のび太のクラスメイトのガキ大将。
大柄な体格と高い運動能力を持つ反面、聞くに堪えないレベルの音痴で有名。
⑤骨川スネ夫・・・父親が会社社長で裕福な家庭に育つ。独特な髪型に加え、
特徴的なキツネ顔をしている。ジャイアンの手下として立場を確立している。
以上の5人が、ドラえもんを語る上で、欠かすことのできないキャラクター。
一人一人の個性とドラえもんのひみつ道具が織りなすストーリーは必見です!
Episode 1:TV版と映画版の違いについて
「映画ドラえもん」の素晴らしさを語る前に、
重要なポイントをおさらいしていきましょう!
まずは、TV版と映画版の根本的な違いを理解する必要があります。
(2025年現在でも) 週に一回のペースで放送されているドラえもん。
基本、TV版は一話完結であり、いわゆる続きものではありません。
30分放送のTV版では、毎回2つのエピソードが盛り込まれており、
その多くが、ひみつ道具にスポットを当てたお話となっています。
映画版では、ひみつ道具そのものにスポットを当てるのではなく、
物語を軸に繰り広げられる主要キャラクター5人の奮闘を描きます。
どちらも、「ひみつ道具」がキーになるのは間違いありませんが、
人間模様が絡む分、映画版の方がストーリー性が高いのは明白です。
さらに言えば、映画版でしか見ることのできない特徴も存在します。
白亜紀の世界から始まり、海、宇宙、西遊記、アラビアンナイトなど、
映画ドラえもんの舞台となる世界は、どれも魅力的なものばかりです。
TV版では、基本、のび太が住む町の中で起こるエピソードが多いので、
その観点から見ても、映画版のスケールの大きさがうかがい知れます。
加えて、映画版では、目的に向かって一致団結する姿が描かれるので、
主要キャラクターの人間性 (性格) にもちょっとした変化が起こります。
ちなみにですが、、、
その変化が顕著に表れるキャラクターが「のび太」と「ジャイアン」。
(映画のサブタイトルにのび太の名前が必ず入っていることもあり)
映画版は、「のび太」を引き立てるようにストーリーが進行するので、
映画版の「のび太」は、TV版よりも勇ましく描かれる傾向にあります。
そして、TV版では、毎回のび太を冷やかしている「ジャイアン」も、
映画版では、情が深くて、仲間思いのナイスガイへと変貌しがちです。
映画版ならではの壮大なストーリー性を楽しむのはもちろんですが、
TV版と映画版のキャラの違いを楽しみながら見るのも面白いですよ!
Episode 2:映画ドラえもんの世界観は2つに分けられる?
これはあくまでも個人的な見解ですが、、、
映画ドラえもんの世界観は、ある作品を境にして、
2つに分けることができるのでは?と思っています。
では、その境目となる作品はどの作品になるのか?
次は、この疑問のカギを握る二人のキーパーソンをご紹介します。
一人目は、原作者の藤子・F・不二雄さん (以下:藤子先生) です。
映画ドラえもんは、「のび太のねじ巻き都市冒険記(遺作)」まで、
原作者でもある藤子先生自身がほぼ全ての脚本を手掛けています。(注①)
藤子先生が手掛ける脚本は、主軸となるストーリーの面白さはもちろんですが、
そこに社会問題や環境問題を問いかける、教材としての素晴らしさがあります。
しかも、ただ単に問題部分を提示するだけでなく、
問題を解決する為にはどうすれば良いのかを物語の骨幹に設定しているのです。
なので、(争うシーンなど) 子どもの鑑賞には不向きであろう描写も登場します。
ですが、人の道から外れる行動をしたらどうなるのかを物語として示すことで、
アニメーションとしての面白さと、道徳教育としての要素を共存させています。
ときに、子ども達には理解することが難しいテーマも往々にしてあるのですが、
だからこそ、大人になって見た時に、その面白さと深さに気付くことができる。
漫画で読む日本の歴史のように、楽しく学べる藤子先生脚本の映画ドラえもん。
藤子先生ならではのセンスと子供たちへの愛情が詰まった素晴らしい作品です。
(注①・・・シリーズ第9作にあたる「のび太のパラレル西遊記」に関しては、
病気療養のため唯一脚本を手掛けていない。西遊記のアイディアは藤子先生。
「のび太のねじ巻き都市冒険記」の脚本は、連載第3回(全6回)の下書きまで。)
Episode 3:映画ドラえもんを創造するもう一人のキーパーソン
藤子先生が脚本を手掛けた作品は、1作目の「のび太の恐竜 (1980) 」から、
18作目の「のび太のねじ巻き都市冒険記 (1997) 」までの全17作品 (注①) 。
したがって、映画ドラえもんの世界観は、
「のび太の恐竜 (1作目) 」~「のび太のねじ巻き都市冒険記 (18作目) 」と、
「のび太の南海大冒険 (19作目) 」以降という風に分けることができるのでは?
と結論付けたいのですが、実は違います。
個人的な見解だと以下の通りになります。
①「のび太の恐竜 (1作目) 」~「のび太と銀河超特急 (17作目) 」
「のび太のねじ巻き都市冒険記 (18作目) 」← どちらにも属さない
②「のび太の南海大冒険 (19作目) 」以降から現在までの映画作品。
どうして、このような中途半端な分け方をするのか?
それでは、順を追って説明していきたいと思います。
まず②ですが、「のび太の南海大冒険」以降、ストーリーの組み立て方に加え、
キャラクター等の絵のタッチや音楽(BGM)にも変化が見られるようになりました。
特に、劇中を彩る音楽の変化は顕著であり、オーケストレーションを用いながら、
それまでの映画作品には無かった優雅な世界観を感じる仕上がりになっています。
(これらの変化は)
藤子先生の亡き後、新しいドラえもんの世界観を届けたいという姿勢が伺えます。
また、「のび太の恐竜2006(26作目)」から主要キャラクター5人の声も変更となり、
(大山のぶ代さんがドラえもんを演じた) 旧声優版とは違う世界観を構築しています。
以上の点を踏まえながら、藤子先生が紡いできた世界観との差別化も考慮した場合、
「のび太の南海大冒険」~とする分け方が最も美しい着地点であると判断しました。
次に、
「のび太のねじ巻き都市冒険記」がどちらにも属さないとは、どういうことなのか?
では、この疑問を解き明かしてくれるもう一人のキーパーソンをご紹介しましょう!
その人物は、俳優としてはもちろんのこと、歌手としても有名な武田鉄矢さんです。
「なんで、ドラえもんに武田鉄矢なの?」と疑問に思われる方もいると思いますが、
実は、(藤子先生が脚本を手掛けた時代の) 映画主題歌の作詞を担当しているのです。
通常、エンディングで流れることの多い主題歌は、
映画の本編に大きな影響を及ぼすことはあまりなく、切り離して評価されがちです。
なので、「主題歌の作詞を担当しているから何?」と思われる方も多いと思います。
ですが、映画ドラえもんにおける主題歌の存在感は、主題歌の域を超越しています。
(それを証明するかのように)実際のところ、(藤子先生が脚本を手掛けた時代には)
エンディングだけでなく、映画の本編でも、BGMの代わりとして多用されています。
これは個人的な見解になってしまうのですが、(藤子先生が脚本を手掛けた時代の)
映画ドラえもんに関しては、武田さんが手掛けた主題歌の影響力は計り知れません。
その魅力を一言で表現するならば、「ノスタルジー」という言葉がしっくりきます。
慈愛にも似た優しさで綴られた歌詞を、哀愁のある旋律が包み込む極上の音楽作品。
武田さんは、脚本を熟読してから作詞をしているので、物語との共存が素晴らしく、
しかもここぞという場面で流れるので、ひとつの台詞のように記憶されていきます。
今でも、ドラえもんファンの中では、
「映画ドラえもんの主題歌と言えば武田鉄矢」と思っている人も少なくありません。
藤子先生も武田さんを信頼しており、一度「主題歌担当から武田さんを降板させる」
という案が出された際に、ものすごく激怒されたというエピソードも残っています。
これらのことを加味した結果として、
「のび太のねじ巻き都市冒険記」は、藤子先生原作作品(連載中に逝去)ではあるが、
武田鉄矢さんが携わっていないので、どちらにも属さないという結論となりました。
(なので、もっとマニアックに分ければ、武田鉄矢さんが主題歌を手掛けていない
「のび太の魔界大冒険 (5作目) 」もどちらにも属さないということになりますね!)
このような結論に異議を唱える方も、当然のことながら少なからずいると思います。
ですが、実際に武田さんが手掛けた主題歌を聴けば、納得してもらえると思います。
アニメーション作品を制作する上で、
音楽要素がいかに重要であるかということを、私は映画ドラえもんから学びました。
音楽を意識しながら見る(藤子先生脚本の)映画ドラえもん。本当に、オススメです!
Song Selection 1 : 武田鉄矢が紡ぐノスタルジックな世界
それでは最後に、
映画ドラえもん主題歌の中から、語り継がれる名曲10選をご紹介しましょう!
まずは、ドラえもんファンにとっての故郷とも言える武田鉄矢作品の中から、
個人的にぜひ聴いてもらいたい珠玉の名曲をランキング形式でご紹介します。
先ほども申し上げましたが、武田鉄矢さんは、主題歌の作詞を担当しており、
藤子先生が脚本を手掛けていた時代のほぼ全ての作品に携わっています(注②)。
本当は、ベスト5として5曲を選考する予定でしたが、(歌詞の素晴らしさゆえ)
どうしてもご紹介したい隠れた名曲がもう1曲あり、計6曲のご紹介となります。
旋律はもちろんですが、素晴らしい歌詞にもぜひ注目して聴いてみてください!
(注②・・・作詞をしていない唯一の作品が、5作目の「のび太の魔界大冒険」。
本作品の主題歌は、小泉今日子さんの「風のマジカル (Lyrics:湯川れい子) 」)
第5位:天までとどけ「のび太とアニマル惑星 (プラネット)」- 武田鉄矢 <1990>
映画版の中でも、特に環境問題にメスを入れた作品として評価の高い「のび太とアニマル惑星」。本編の中では、環境を破壊する人間の愚行も表現されますが、この楽曲を最後 (エンディング) に組み込むことで、それらを引き起こす人間の弱さを諭しながら、人間らしく生きることの難しさと尊さを改めて伝えています。まさに、武田鉄矢版「人間賛歌」と言っても過言ではない本楽曲。子供たちのバックコーラスとともに構成されるイントロとオーラスが本当に素晴らしいです。
第4位:さよならにさよなら「のび太の創世日記」- 海援隊 <1995>
イントロが流れると漂ってくる圧倒的な安心感。遠い故郷を思わせる「This is 武田鉄矢」と言わんばかりのノスタルジックなメロディーが心に染みわたります。タイトルからも分かるように、本楽曲の歌詞は「さよなら」という言葉の解釈、そして使い方が素晴らしく、さよならに出会いと別れの意味を持たせています。全体を通して溢れ出る武田節を堪能してください。ちなみにですが、本楽曲が好きな方は「雲がゆくのは (のび太と雲の王国) 」も絶対に好きだと思いますよ!
第3位:時の旅人「のび太の日本誕生」- 西田敏行 <1989>
映画ドラえもんの10周年記念作品として大ヒットを記録した「のび太の日本誕生」。本編は、7万年前の日本を舞台にした壮大なストーリーとなっていますが、本楽曲の歌詞は、それとは真逆のアプローチ。「流れる雲」や「雨が降っていた」など、普遍的な事象を用いながら、今と昔のつながりを見事に表現している。美しいピアノが印象的なイントロが流れるタイミングが本当に神がかっており、西田敏行さんの優しい歌声とともに、涙腺を刺激する名曲に仕上がっています。
第2位:夢のゆくえ「のび太のドラビアンナイト」- 白鳥英美子 <1991>
アラビアンナイトとドラえもんの世界観を見事に融合させた「のび太のドラビアンナイト」。そんな物語のラストを飾る珠玉の名曲は、優しさで溢れています。フェードインから始まり、ストリングスの音色が美しく響くイントロはもちろん、全編を通して夢の世界に迷い込んだような優雅なアレンジが施されています。白鳥英美子さんの美声で奏でられる歌詞の一つ一つが映画の世界観とシンクロしており、ドラえもんという枠を超えたアニソンの歴史に残る傑作だと思います。
第1位:少年期「のび太の宇宙小戦争 (リトルスターウォーズ)」- 武田鉄矢 <1985>
「僕はどうして大人になるんだろう 僕はいつごろ大人になるんだろう」わずか8小節のサビのフレーズが、大人になった今でも、鮮明に心の中に残っています。映画ドラえもんの主題歌の中でも、屈指の大名曲としてファンの間では有名であり、武田鉄矢さんはもちろん、藤子先生も一番のお気に入りと明言しています。誰もが少年期に抱いたであろう感情を見事なまでに言語化した歌詞の完成度に加え、思春期を彷彿とさせる優しくも切ないサウンドが心を包み込んで離さない。(大人への階段を上るために) いつのまにか無くしていた色々なものを思い出させてくれる本楽曲のノスタルジックなメロディーは、永遠に色褪せない宝物です。
Hidden Masterpiece:世界はグー・チョキ・パー「のび太と夢幻三剣士」- 武田鉄矢一座 <1994>
子どもの頃(最初)に聴いた際、明るい曲調が印象的だったこともあり、歌詞そのものには深く触れていませんでした。ですが、大人になってから聴いてみると、その奥深さと素晴らしさに大感動!個性を磨くことの素晴らしさと多様性の尊重を分かり易くかつリズミカルに表現しながら、時代の百歩先を行っていました。ちなみにですが、「夢の人」という挿入歌も大変素晴らしく、三剣士をモチーフにした本編に映える仕上がりになっています。鳥肌もののイントロに注目です!
Song Selection 2 : 新時代を彩る My Recommend Songs
藤子先生の逝去に伴い、主題歌制作からの勇退を決意した武田鉄矢さん。
その為、「のび太のねじ巻き都市冒険記(18作目)」以降の作品に関しては、
各作品ごとに、アーティストが入れ替わりながら主題歌を担当しています。
この形式に変わってからは、本編の中で主題歌が流れることも少なくなり、
武田さんの時代と比べると、アーティストの個性が際立つようになります。
ですが、そこにしっかりと「ドラえもんの世界観」が加味されているので、
アーティストのオリジナルとも違う、魅力的な作品が数多く誕生しました。
映画ドラえもんの世界観とアーティストのセンスが絡み合った名曲の数々。
次にご紹介する4曲は、その中でも特にオススメしたい楽曲をピックアップ。
武田さんとの違いに着目しながら聴いてみるのも面白いかもしれませんね!
注:ご紹介する楽曲の順番は、発売年 (年が同じ場合は月) の古い順とする。
YUME日和「のび太のワンニャン時空伝」- 島谷ひとみ <2004>
旧声優版による最後の映画作品「のび太のワンニャン時空伝」の主題歌を飾った本楽曲。ファンからの人気も高く、TV版のエンディングテーマにも採用された。暖かい日差しを感じさせるサウンドに優しい歌声が心地よく絡み合って、心温まる詞の世界観に花を添えている。良いものは良いと素直に思える音楽作品です。個人的には、5人それぞれがのび太の家の前でバイバイするエンディングで流れる本楽曲が、新声優陣へのエールのように思えてきてグッときてしまいました。
友達の唄「新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜」- BUMP OF CHICKEN <2011>
不朽の名作として知られる「のび太と鉄人兵団」。本楽曲はそのリメイク版の主題歌であり、あのBUMP OF CHICKEN(注③)が手掛けたことでも話題になった。イントロやサビで奏でる歪んだギターの音色が素晴らしく、作品全体に思春期特有の淡い色彩を塗布しながら、ボーカルに何とも言えない色気を纏わせている。BUMP OF CHICKENの代名詞とも言える歌詞の世界観も美しく、(名シーンとして知られている) 映画のラストシーンを楽曲という名の花束で包み込んでいる。
ひまわりの約束「STAND BY ME ドラえもん」- 秦基博 <2014>
「どうして君が泣くの まだ僕も泣いていないのに」本楽曲の魅力をたった一言で表現するのは難しいですが、この言葉に全て集約されているような気がします。アコースティックギターの優しい音色で奏でられるサウンドアレンジも素敵ですが、何よりも、お互いを大事に思う気持ちを綴った歌詞の構成力が素晴らしい!(ドラえもんとのび太だけでなく) 多くの人にとってのBGMとなりうる本楽曲のノスタルジックな世界観は、世代の壁を越えて愛されるのではないでしょうか?
ドラえもん「のび太の宝島」- 星野源 <2018>
人気シンガーソングライターの星野源さんが手掛けた本楽曲。「のび太の宝島」の主題歌として提供されたが、後にTV版のオープニング曲にも採用されていた。曲タイトルのつけ方であったり、間奏部分に「ぼくドラえもん」のメロディーをさり気なく入れたりするなど、ドラえもんに対するリスペクトが感じられます。加えて、ドラえもん愛が伝わる歌詞も素晴らしく、自分らしさを盛り込みながら、ドラえもんの楽曲として違和感のない作品に仕上げるそのセンスに脱帽です!
(注③:BUMP OF CHICKEN・・・藤原基央(Vo)、増川弘明(Gt)、直井由文(Ba)、升秀夫(Dr)で構成される四人組バンド。
唯一無二の音楽性(緻密な歌詞の世界観など)で2000年代以降のミュージシャン達(特にバンド)に影響を与え続けている。)
おわりに、、、
2024年
旧声優版 (正確にはテレビアニメ第2作1期) のドラえもんと野比のび太の声を担当した、
大山のぶ代さん (ドラえもん) と小原乃梨子さん (野比のび太) が天国に旅立たれました。
のび太の後を追うようにドラえもんも旅立っていく。運命で結ばれていたのでしょう。
日本全国の子ども達に親しまれたお二人の声は、これからも作品の中で生き続けます。
素晴らしい作品と思い出を彩った大山さんと小原さんの温かい声。絶対に忘れません。
今回のジャーナルでは、個人的な思い入れから、
藤子先生が脚本を手掛けた映画作品をベースにして、ジャーナル全体を構成しました。
もしかすると、、、
(水田わさびさんがドラえもんを演じる)
現在のドラえもんに慣れてしまっている方には、少し違和感を感じたかもしれません。
ですが、旧声優版のドラえもんに触れることは、決して無意味なことではありません。
なぜならば、現在のドラえもん作品の源流は、間違いなく旧声優版の作品だからです。
旧声優版の作品を知ることで、ドラえもんという作品がもっと好きになると思います。
今の時代、(アニメーションに限らず) 過去の作品を見るためのツールが沢山あります。
今回のジャーナルを読んで気になった方は、旧声優版の作品をぜひ見てみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Song Credits
天までとどけ (Lyrics:武田鉄矢 / Music:堀内孝雄)
さよならにさよなら (Lyrics:武田鉄矢 / Music:千葉和臣)
時の旅人 (Lyrics:武田鉄矢 / Music:堀内孝雄)
夢のゆくえ (Lyrics:武田鉄矢 / Music:白鳥澄夫)
少年期 (Lyrics:武田鉄矢 / Music:佐孝康夫)
世界はグー・チョキ・パー (Lyrics:武田鉄矢 / Music:深野義和)
YUME日和 (Lyrics:小幡英之 / Music:宮崎歩)
友達の唄 (Lyrics & Music:藤原基央)
ひまわりの約束 (Lyrics & Music:秦基博)
ドラえもん (Lyrics & Music:星野源 (間奏部分:菊池俊輔) )
三月が近づいてくると毎年のようにワクワクしていました。
三月というと、一般的には別れの季節としての印象が強く、
マイナスの感情が起こりやすい月と言えるかもしれません。
にも拘らず、誕生月でもない三月を楽しみにしていたのは何故か?
その理由は、「ドラえもん」の新作映画の公開月だったからです。
藤子・F・不二雄さん (日本を代表する偉大な漫画家) 原作による
国民的漫画として、多くの子供達に感動を与えてきたドラえもん。
かくいう私も、夢のような世界観に魅了された読者の一人であり、
単行本を買い集め、週に一回のTV放送も欠かさずに見ていました。
その中でも、一番好きだった作品が毎年公開される映画作品です。
登場人物は基本同じなのに、映画作品に惹かれる理由は何なのか?
今回のジャーナルは、
映画ドラえもんと音楽作品の素敵な関係性をご紹介していきます。
Episode 0:ドラえもんの主要キャラクターのご紹介
まず初めに、
ドラえもんに登場する主要キャラクター5人をご紹介しましょう!
①ドラえもん・・・「ドラえもん」の主人公でもある子守用ネコ型ロボット。
(相棒でもある)野比のび太を幸せにするため、22世紀の未来からやってきた。
②野比のび太・・・勉強もスポーツも苦手で、何をしてもパッとしない少年。
のんびりとした性格で、温厚で優しく、他人を深く思いやる心を持っている。
③源静香・・・「ドラえもん」のヒロインであり、野比のび太の未来の奥様。
可愛らしい容姿の真面目で優しい性格。大のお風呂好きとして知られている。
④剛田武・・・通称「ジャイアン」。野比のび太のクラスメイトのガキ大将。
大柄な体格と高い運動能力を持つ反面、聞くに堪えないレベルの音痴で有名。
⑤骨川スネ夫・・・父親が会社社長で裕福な家庭に育つ。独特な髪型に加え、
特徴的なキツネ顔をしている。ジャイアンの手下として立場を確立している。
以上の5人が、ドラえもんを語る上で、欠かすことのできないキャラクター。
一人一人の個性とドラえもんのひみつ道具が織りなすストーリーは必見です!
Episode 1:TV版と映画版の違いについて
「映画ドラえもん」の素晴らしさを語る前に、
重要なポイントをおさらいしていきましょう!
まずは、TV版と映画版の根本的な違いを理解する必要があります。
(2025年現在でも) 週に一回のペースで放送されているドラえもん。
基本、TV版は一話完結であり、いわゆる続きものではありません。
30分放送のTV版では、毎回2つのエピソードが盛り込まれており、
その多くが、ひみつ道具にスポットを当てたお話となっています。
映画版では、ひみつ道具そのものにスポットを当てるのではなく、
物語を軸に繰り広げられる主要キャラクター5人の奮闘を描きます。
どちらも、「ひみつ道具」がキーになるのは間違いありませんが、
人間模様が絡む分、映画版の方がストーリー性が高いのは明白です。
さらに言えば、映画版でしか見ることのできない特徴も存在します。
白亜紀の世界から始まり、海、宇宙、西遊記、アラビアンナイトなど、
映画ドラえもんの舞台となる世界は、どれも魅力的なものばかりです。
TV版では、基本、のび太が住む町の中で起こるエピソードが多いので、
その観点から見ても、映画版のスケールの大きさがうかがい知れます。
加えて、映画版では、目的に向かって一致団結する姿が描かれるので、
主要キャラクターの人間性 (性格) にもちょっとした変化が起こります。
ちなみにですが、、、
その変化が顕著に表れるキャラクターが「のび太」と「ジャイアン」。
(映画のサブタイトルにのび太の名前が必ず入っていることもあり)
映画版は、「のび太」を引き立てるようにストーリーが進行するので、
映画版の「のび太」は、TV版よりも勇ましく描かれる傾向にあります。
そして、TV版では、毎回のび太を冷やかしている「ジャイアン」も、
映画版では、情が深くて、仲間思いのナイスガイへと変貌しがちです。
映画版ならではの壮大なストーリー性を楽しむのはもちろんですが、
TV版と映画版のキャラの違いを楽しみながら見るのも面白いですよ!
Episode 2:映画ドラえもんの世界観は2つに分けられる?
これはあくまでも個人的な見解ですが、、、
映画ドラえもんの世界観は、ある作品を境にして、
2つに分けることができるのでは?と思っています。
では、その境目となる作品はどの作品になるのか?
次は、この疑問のカギを握る二人のキーパーソンをご紹介します。
一人目は、原作者の藤子・F・不二雄さん (以下:藤子先生) です。
映画ドラえもんは、「のび太のねじ巻き都市冒険記(遺作)」まで、
原作者でもある藤子先生自身がほぼ全ての脚本を手掛けています。(注①)
藤子先生が手掛ける脚本は、主軸となるストーリーの面白さはもちろんですが、
そこに社会問題や環境問題を問いかける、教材としての素晴らしさがあります。
しかも、ただ単に問題部分を提示するだけでなく、
問題を解決する為にはどうすれば良いのかを物語の骨幹に設定しているのです。
なので、(争うシーンなど) 子どもの鑑賞には不向きであろう描写も登場します。
ですが、人の道から外れる行動をしたらどうなるのかを物語として示すことで、
アニメーションとしての面白さと、道徳教育としての要素を共存させています。
ときに、子ども達には理解することが難しいテーマも往々にしてあるのですが、
だからこそ、大人になって見た時に、その面白さと深さに気付くことができる。
漫画で読む日本の歴史のように、楽しく学べる藤子先生脚本の映画ドラえもん。
藤子先生ならではのセンスと子供たちへの愛情が詰まった素晴らしい作品です。
(注①・・・シリーズ第9作にあたる「のび太のパラレル西遊記」に関しては、
病気療養のため唯一脚本を手掛けていない。西遊記のアイディアは藤子先生。
「のび太のねじ巻き都市冒険記」の脚本は、連載第3回(全6回)の下書きまで。)
Episode 3:映画ドラえもんを創造するもう一人のキーパーソン
藤子先生が脚本を手掛けた作品は、1作目の「のび太の恐竜 (1980) 」から、
18作目の「のび太のねじ巻き都市冒険記 (1997) 」までの全17作品 (注①) 。
したがって、映画ドラえもんの世界観は、
「のび太の恐竜 (1作目) 」~「のび太のねじ巻き都市冒険記 (18作目) 」と、
「のび太の南海大冒険 (19作目) 」以降という風に分けることができるのでは?
と結論付けたいのですが、実は違います。
個人的な見解だと以下の通りになります。
①「のび太の恐竜 (1作目) 」~「のび太と銀河超特急 (17作目) 」
「のび太のねじ巻き都市冒険記 (18作目) 」← どちらにも属さない
②「のび太の南海大冒険 (19作目) 」以降から現在までの映画作品。
どうして、このような中途半端な分け方をするのか?
それでは、順を追って説明していきたいと思います。
まず②ですが、「のび太の南海大冒険」以降、ストーリーの組み立て方に加え、
キャラクター等の絵のタッチや音楽(BGM)にも変化が見られるようになりました。
特に、劇中を彩る音楽の変化は顕著であり、オーケストレーションを用いながら、
それまでの映画作品には無かった優雅な世界観を感じる仕上がりになっています。
(これらの変化は)
藤子先生の亡き後、新しいドラえもんの世界観を届けたいという姿勢が伺えます。
また、「のび太の恐竜2006(26作目)」から主要キャラクター5人の声も変更となり、
(大山のぶ代さんがドラえもんを演じた) 旧声優版とは違う世界観を構築しています。
以上の点を踏まえながら、藤子先生が紡いできた世界観との差別化も考慮した場合、
「のび太の南海大冒険」~とする分け方が最も美しい着地点であると判断しました。
次に、
「のび太のねじ巻き都市冒険記」がどちらにも属さないとは、どういうことなのか?
では、この疑問を解き明かしてくれるもう一人のキーパーソンをご紹介しましょう!
その人物は、俳優としてはもちろんのこと、歌手としても有名な武田鉄矢さんです。
「なんで、ドラえもんに武田鉄矢なの?」と疑問に思われる方もいると思いますが、
実は、(藤子先生が脚本を手掛けた時代の) 映画主題歌の作詞を担当しているのです。
通常、エンディングで流れることの多い主題歌は、
映画の本編に大きな影響を及ぼすことはあまりなく、切り離して評価されがちです。
なので、「主題歌の作詞を担当しているから何?」と思われる方も多いと思います。
ですが、映画ドラえもんにおける主題歌の存在感は、主題歌の域を超越しています。
(それを証明するかのように)実際のところ、(藤子先生が脚本を手掛けた時代には)
エンディングだけでなく、映画の本編でも、BGMの代わりとして多用されています。
これは個人的な見解になってしまうのですが、(藤子先生が脚本を手掛けた時代の)
映画ドラえもんに関しては、武田さんが手掛けた主題歌の影響力は計り知れません。
その魅力を一言で表現するならば、「ノスタルジー」という言葉がしっくりきます。
慈愛にも似た優しさで綴られた歌詞を、哀愁のある旋律が包み込む極上の音楽作品。
武田さんは、脚本を熟読してから作詞をしているので、物語との共存が素晴らしく、
しかもここぞという場面で流れるので、ひとつの台詞のように記憶されていきます。
今でも、ドラえもんファンの中では、
「映画ドラえもんの主題歌と言えば武田鉄矢」と思っている人も少なくありません。
藤子先生も武田さんを信頼しており、一度「主題歌担当から武田さんを降板させる」
という案が出された際に、ものすごく激怒されたというエピソードも残っています。
これらのことを加味した結果として、
「のび太のねじ巻き都市冒険記」は、藤子先生原作作品(連載中に逝去)ではあるが、
武田鉄矢さんが携わっていないので、どちらにも属さないという結論となりました。
(なので、もっとマニアックに分ければ、武田鉄矢さんが主題歌を手掛けていない
「のび太の魔界大冒険 (5作目) 」もどちらにも属さないということになりますね!)
このような結論に異議を唱える方も、当然のことながら少なからずいると思います。
ですが、実際に武田さんが手掛けた主題歌を聴けば、納得してもらえると思います。
アニメーション作品を制作する上で、
音楽要素がいかに重要であるかということを、私は映画ドラえもんから学びました。
音楽を意識しながら見る(藤子先生脚本の)映画ドラえもん。本当に、オススメです!
Song Selection 1 : 武田鉄矢が紡ぐノスタルジックな世界
それでは最後に、
映画ドラえもん主題歌の中から、語り継がれる名曲10選をご紹介しましょう!
まずは、ドラえもんファンにとっての故郷とも言える武田鉄矢作品の中から、
個人的にぜひ聴いてもらいたい珠玉の名曲をランキング形式でご紹介します。
先ほども申し上げましたが、武田鉄矢さんは、主題歌の作詞を担当しており、
藤子先生が脚本を手掛けていた時代のほぼ全ての作品に携わっています(注②)。
本当は、ベスト5として5曲を選考する予定でしたが、(歌詞の素晴らしさゆえ)
どうしてもご紹介したい隠れた名曲がもう1曲あり、計6曲のご紹介となります。
旋律はもちろんですが、素晴らしい歌詞にもぜひ注目して聴いてみてください!
(注②・・・作詞をしていない唯一の作品が、5作目の「のび太の魔界大冒険」。
本作品の主題歌は、小泉今日子さんの「風のマジカル (Lyrics:湯川れい子) 」)
第5位:天までとどけ「のび太とアニマル惑星 (プラネット)」- 武田鉄矢 <1990>
映画版の中でも、特に環境問題にメスを入れた作品として評価の高い「のび太とアニマル惑星」。本編の中では、環境を破壊する人間の愚行も表現されますが、この楽曲を最後 (エンディング) に組み込むことで、それらを引き起こす人間の弱さを諭しながら、人間らしく生きることの難しさと尊さを改めて伝えています。まさに、武田鉄矢版「人間賛歌」と言っても過言ではない本楽曲。子供たちのバックコーラスとともに構成されるイントロとオーラスが本当に素晴らしいです。
第4位:さよならにさよなら「のび太の創世日記」- 海援隊 <1995>
イントロが流れると漂ってくる圧倒的な安心感。遠い故郷を思わせる「This is 武田鉄矢」と言わんばかりのノスタルジックなメロディーが心に染みわたります。タイトルからも分かるように、本楽曲の歌詞は「さよなら」という言葉の解釈、そして使い方が素晴らしく、さよならに出会いと別れの意味を持たせています。全体を通して溢れ出る武田節を堪能してください。ちなみにですが、本楽曲が好きな方は「雲がゆくのは (のび太と雲の王国) 」も絶対に好きだと思いますよ!
第3位:時の旅人「のび太の日本誕生」- 西田敏行 <1989>
映画ドラえもんの10周年記念作品として大ヒットを記録した「のび太の日本誕生」。本編は、7万年前の日本を舞台にした壮大なストーリーとなっていますが、本楽曲の歌詞は、それとは真逆のアプローチ。「流れる雲」や「雨が降っていた」など、普遍的な事象を用いながら、今と昔のつながりを見事に表現している。美しいピアノが印象的なイントロが流れるタイミングが本当に神がかっており、西田敏行さんの優しい歌声とともに、涙腺を刺激する名曲に仕上がっています。
第2位:夢のゆくえ「のび太のドラビアンナイト」- 白鳥英美子 <1991>
アラビアンナイトとドラえもんの世界観を見事に融合させた「のび太のドラビアンナイト」。そんな物語のラストを飾る珠玉の名曲は、優しさで溢れています。フェードインから始まり、ストリングスの音色が美しく響くイントロはもちろん、全編を通して夢の世界に迷い込んだような優雅なアレンジが施されています。白鳥英美子さんの美声で奏でられる歌詞の一つ一つが映画の世界観とシンクロしており、ドラえもんという枠を超えたアニソンの歴史に残る傑作だと思います。
第1位:少年期「のび太の宇宙小戦争 (リトルスターウォーズ)」- 武田鉄矢 <1985>
「僕はどうして大人になるんだろう 僕はいつごろ大人になるんだろう」わずか8小節のサビのフレーズが、大人になった今でも、鮮明に心の中に残っています。映画ドラえもんの主題歌の中でも、屈指の大名曲としてファンの間では有名であり、武田鉄矢さんはもちろん、藤子先生も一番のお気に入りと明言しています。誰もが少年期に抱いたであろう感情を見事なまでに言語化した歌詞の完成度に加え、思春期を彷彿とさせる優しくも切ないサウンドが心を包み込んで離さない。(大人への階段を上るために) いつのまにか無くしていた色々なものを思い出させてくれる本楽曲のノスタルジックなメロディーは、永遠に色褪せない宝物です。
Hidden Masterpiece:世界はグー・チョキ・パー「のび太と夢幻三剣士」- 武田鉄矢一座 <1994>
子どもの頃(最初)に聴いた際、明るい曲調が印象的だったこともあり、歌詞そのものには深く触れていませんでした。ですが、大人になってから聴いてみると、その奥深さと素晴らしさに大感動!個性を磨くことの素晴らしさと多様性の尊重を分かり易くかつリズミカルに表現しながら、時代の百歩先を行っていました。ちなみにですが、「夢の人」という挿入歌も大変素晴らしく、三剣士をモチーフにした本編に映える仕上がりになっています。鳥肌もののイントロに注目です!
Song Selection 2 : 新時代を彩る My Recommend Songs
藤子先生の逝去に伴い、主題歌制作からの勇退を決意した武田鉄矢さん。
その為、「のび太のねじ巻き都市冒険記(18作目)」以降の作品に関しては、
各作品ごとに、アーティストが入れ替わりながら主題歌を担当しています。
この形式に変わってからは、本編の中で主題歌が流れることも少なくなり、
武田さんの時代と比べると、アーティストの個性が際立つようになります。
ですが、そこにしっかりと「ドラえもんの世界観」が加味されているので、
アーティストのオリジナルとも違う、魅力的な作品が数多く誕生しました。
映画ドラえもんの世界観とアーティストのセンスが絡み合った名曲の数々。
次にご紹介する4曲は、その中でも特にオススメしたい楽曲をピックアップ。
武田さんとの違いに着目しながら聴いてみるのも面白いかもしれませんね!
注:ご紹介する楽曲の順番は、発売年 (年が同じ場合は月) の古い順とする。
YUME日和「のび太のワンニャン時空伝」- 島谷ひとみ <2004>
旧声優版による最後の映画作品「のび太のワンニャン時空伝」の主題歌を飾った本楽曲。ファンからの人気も高く、TV版のエンディングテーマにも採用された。暖かい日差しを感じさせるサウンドに優しい歌声が心地よく絡み合って、心温まる詞の世界観に花を添えている。良いものは良いと素直に思える音楽作品です。個人的には、5人それぞれがのび太の家の前でバイバイするエンディングで流れる本楽曲が、新声優陣へのエールのように思えてきてグッときてしまいました。
友達の唄「新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜」- BUMP OF CHICKEN <2011>
不朽の名作として知られる「のび太と鉄人兵団」。本楽曲はそのリメイク版の主題歌であり、あのBUMP OF CHICKEN(注③)が手掛けたことでも話題になった。イントロやサビで奏でる歪んだギターの音色が素晴らしく、作品全体に思春期特有の淡い色彩を塗布しながら、ボーカルに何とも言えない色気を纏わせている。BUMP OF CHICKENの代名詞とも言える歌詞の世界観も美しく、(名シーンとして知られている) 映画のラストシーンを楽曲という名の花束で包み込んでいる。
ひまわりの約束「STAND BY ME ドラえもん」- 秦基博 <2014>
「どうして君が泣くの まだ僕も泣いていないのに」本楽曲の魅力をたった一言で表現するのは難しいですが、この言葉に全て集約されているような気がします。アコースティックギターの優しい音色で奏でられるサウンドアレンジも素敵ですが、何よりも、お互いを大事に思う気持ちを綴った歌詞の構成力が素晴らしい!(ドラえもんとのび太だけでなく) 多くの人にとってのBGMとなりうる本楽曲のノスタルジックな世界観は、世代の壁を越えて愛されるのではないでしょうか?
ドラえもん「のび太の宝島」- 星野源 <2018>
人気シンガーソングライターの星野源さんが手掛けた本楽曲。「のび太の宝島」の主題歌として提供されたが、後にTV版のオープニング曲にも採用されていた。曲タイトルのつけ方であったり、間奏部分に「ぼくドラえもん」のメロディーをさり気なく入れたりするなど、ドラえもんに対するリスペクトが感じられます。加えて、ドラえもん愛が伝わる歌詞も素晴らしく、自分らしさを盛り込みながら、ドラえもんの楽曲として違和感のない作品に仕上げるそのセンスに脱帽です!
(注③:BUMP OF CHICKEN・・・藤原基央(Vo)、増川弘明(Gt)、直井由文(Ba)、升秀夫(Dr)で構成される四人組バンド。
唯一無二の音楽性(緻密な歌詞の世界観など)で2000年代以降のミュージシャン達(特にバンド)に影響を与え続けている。)
おわりに、、、
2024年
旧声優版 (正確にはテレビアニメ第2作1期) のドラえもんと野比のび太の声を担当した、
大山のぶ代さん (ドラえもん) と小原乃梨子さん (野比のび太) が天国に旅立たれました。
のび太の後を追うようにドラえもんも旅立っていく。運命で結ばれていたのでしょう。
日本全国の子ども達に親しまれたお二人の声は、これからも作品の中で生き続けます。
素晴らしい作品と思い出を彩った大山さんと小原さんの温かい声。絶対に忘れません。
今回のジャーナルでは、個人的な思い入れから、
藤子先生が脚本を手掛けた映画作品をベースにして、ジャーナル全体を構成しました。
もしかすると、、、
(水田わさびさんがドラえもんを演じる)
現在のドラえもんに慣れてしまっている方には、少し違和感を感じたかもしれません。
ですが、旧声優版のドラえもんに触れることは、決して無意味なことではありません。
なぜならば、現在のドラえもん作品の源流は、間違いなく旧声優版の作品だからです。
旧声優版の作品を知ることで、ドラえもんという作品がもっと好きになると思います。
今の時代、(アニメーションに限らず) 過去の作品を見るためのツールが沢山あります。
今回のジャーナルを読んで気になった方は、旧声優版の作品をぜひ見てみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Song Credits
天までとどけ (Lyrics:武田鉄矢 / Music:堀内孝雄)
さよならにさよなら (Lyrics:武田鉄矢 / Music:千葉和臣)
時の旅人 (Lyrics:武田鉄矢 / Music:堀内孝雄)
夢のゆくえ (Lyrics:武田鉄矢 / Music:白鳥澄夫)
少年期 (Lyrics:武田鉄矢 / Music:佐孝康夫)
世界はグー・チョキ・パー (Lyrics:武田鉄矢 / Music:深野義和)
YUME日和 (Lyrics:小幡英之 / Music:宮崎歩)
友達の唄 (Lyrics & Music:藤原基央)
ひまわりの約束 (Lyrics & Music:秦基博)
ドラえもん (Lyrics & Music:星野源 (間奏部分:菊池俊輔) )