Jun 22, 2021
ヴィンテージ製品の存在意義とは
今ここに、
金額差のない2つのイヤホンがあります。
一つは発売されたばかりのイヤホン。
もう一つは、2年前に発売されたイヤホン。
実際に購入するとしたら、あなたはどちらを選びますか?
「新しいイヤホンの方が性能が良いに決まっている」
大半の方がそう思われることでしょう。
(イヤホンに限らず) これはどの製品にも言えることですが、時代とともにテクノロジーも進化し続けているので、実用性という観点から見ても、"新しい製品の方が性能が良い" という考え方は、決して間違いではありません。(テレビや掃除機などの家電製品は特にそうですよね!)
ですが、
「性能が良い = (自分にとっての) 良い製品」とは限りません。
何故ならば、
我々が "良い製品" と判断する基準は、 "自分に合う (or 自分好みの) 製品" かどうかであり、性能の良し悪しでは無いからです。
車で近所のスーパーへ買い物に行く際、
「フェラーリ」よりも「軽自動車」の方が、色々な意味で "効率的" と言えるのではないでしょうか!?
もちろん、
車の性能に関しては「フェラーリ」の方がはるかに上です。
ですが、
場合によっては「軽自動車」の方が効率的に優れており、性能の良し悪しだけでは一概に "良い製品" とは判断できないと思うのです。
つまりは、
発売されたばかりのイヤホンの方がより性能が良いという事実よりも、どちらがより「自分好みの音であるか」の方が重要なのです。
世の中には、古い時代の製品を好んで使用している人も大勢います。
皆さまも「ヴィンテージ」という言葉を、一度は聞いたことがありますよね!
ワイン、デニム (ジーンズ)、楽器 etc
「ヴィンテージ」という言葉の語源は、フランス語の "vendange" という言葉が元になっており、さらに遡ればラテン語の「ぶどうを収穫する」という意味からきているそうです。「ヴィンテージ」以外にも「アンティーク」や「クラシック」など、時代を感じさせる言葉には、希少性の高い名品 (or 高級品) のイメージを持たれる方も多いと思います。
ヴィンテージデニムの王道「リーバイス 501XX」
第二次世界大戦時の1942~45年に製造された通称 "大戦モデル" は、ファッションに興味のある方でも、若干引いてしまうくらいの超高値で取引されています。興味のない方にとっては「今のデニムの方が品質が良いのに... 」と思われることでしょう!
ヴィンテージ製品の魅力とは何なのか!?
オーディオ製品を例にとって、考察してみましょう!
オーディオのヴィンテージと言えば、レコードです。
実は今、アナログレコードが世界的に再注目されているのをご存知でしょうか!
音楽をデータとして楽しむことが当たり前になり、CDですら消えようとしている中でのレコードブーム。
指先ひとつで曲選びや再生が簡単にできるスマートフォンと、音を鳴らすのにも手間と時間がかかるレコード。レコードでしか味わえない暖かみのある音色や、モノとしての味わいを含めたデザインそのものの魅力など、レコードを求める理由は人によって様々ですが、"音楽を聴く" という行為を一番に考えれば、どちらが合理的なのかは一目瞭然。手軽に音楽を聴ける、サブスクリプションサービスの普及と反比例するかのような、驚くべき現象です。
「もしもこの時代を生きていたのなら、音楽に対する思いや考え方も変わっていたのだろうか!?」
真摯に音楽と向き合う姿勢から、
どうしても生まれてしまう未知なる好奇心。
音楽ファンの方がレコードに魅せられるのは、ある意味当然のことなのかもしれません。
便利な世の中 (今の時代) に生きているにも関わらず、不便を承知の上で昔の製品を使う。これはある意味、今の時代へのアンチテーゼとも読み取れます。
ヴィンテージ製品には、素材や技術面などの、様々な理由から現在では再現出来ないモノも沢山あり、たとえリメイクしたとしても、"時代背景の反映"という、目には見えない特別な付加価値は、技術ではどうすることもできません。
古き良き時代を旅した独特の存在感こそが、ヴィンテージ製品における最大の魅力であり、現代の製品には無い絶対的な価値となっているのでしょう!
今の当たり前が、当たり前じゃなくなる未来。
ヴィンテージ製品とは...
"その時代の素晴らしさを後世に伝える" ための証拠であり、
過去・現在・未来をつなぐ "希望の懸け橋" なのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
金額差のない2つのイヤホンがあります。
一つは発売されたばかりのイヤホン。
もう一つは、2年前に発売されたイヤホン。
実際に購入するとしたら、あなたはどちらを選びますか?
「新しいイヤホンの方が性能が良いに決まっている」
大半の方がそう思われることでしょう。
(イヤホンに限らず) これはどの製品にも言えることですが、時代とともにテクノロジーも進化し続けているので、実用性という観点から見ても、"新しい製品の方が性能が良い" という考え方は、決して間違いではありません。(テレビや掃除機などの家電製品は特にそうですよね!)
ですが、
「性能が良い = (自分にとっての) 良い製品」とは限りません。
何故ならば、
我々が "良い製品" と判断する基準は、 "自分に合う (or 自分好みの) 製品" かどうかであり、性能の良し悪しでは無いからです。
車で近所のスーパーへ買い物に行く際、
「フェラーリ」よりも「軽自動車」の方が、色々な意味で "効率的" と言えるのではないでしょうか!?
もちろん、
車の性能に関しては「フェラーリ」の方がはるかに上です。
ですが、
場合によっては「軽自動車」の方が効率的に優れており、性能の良し悪しだけでは一概に "良い製品" とは判断できないと思うのです。
つまりは、
発売されたばかりのイヤホンの方がより性能が良いという事実よりも、どちらがより「自分好みの音であるか」の方が重要なのです。
世の中には、古い時代の製品を好んで使用している人も大勢います。
皆さまも「ヴィンテージ」という言葉を、一度は聞いたことがありますよね!
ワイン、デニム (ジーンズ)、楽器 etc
「ヴィンテージ」という言葉の語源は、フランス語の "vendange" という言葉が元になっており、さらに遡ればラテン語の「ぶどうを収穫する」という意味からきているそうです。「ヴィンテージ」以外にも「アンティーク」や「クラシック」など、時代を感じさせる言葉には、希少性の高い名品 (or 高級品) のイメージを持たれる方も多いと思います。
ヴィンテージデニムの王道「リーバイス 501XX」
第二次世界大戦時の1942~45年に製造された通称 "大戦モデル" は、ファッションに興味のある方でも、若干引いてしまうくらいの超高値で取引されています。興味のない方にとっては「今のデニムの方が品質が良いのに... 」と思われることでしょう!
ヴィンテージ製品の魅力とは何なのか!?
オーディオ製品を例にとって、考察してみましょう!
オーディオのヴィンテージと言えば、レコードです。
実は今、アナログレコードが世界的に再注目されているのをご存知でしょうか!
音楽をデータとして楽しむことが当たり前になり、CDですら消えようとしている中でのレコードブーム。
指先ひとつで曲選びや再生が簡単にできるスマートフォンと、音を鳴らすのにも手間と時間がかかるレコード。レコードでしか味わえない暖かみのある音色や、モノとしての味わいを含めたデザインそのものの魅力など、レコードを求める理由は人によって様々ですが、"音楽を聴く" という行為を一番に考えれば、どちらが合理的なのかは一目瞭然。手軽に音楽を聴ける、サブスクリプションサービスの普及と反比例するかのような、驚くべき現象です。
「もしもこの時代を生きていたのなら、音楽に対する思いや考え方も変わっていたのだろうか!?」
真摯に音楽と向き合う姿勢から、
どうしても生まれてしまう未知なる好奇心。
音楽ファンの方がレコードに魅せられるのは、ある意味当然のことなのかもしれません。
便利な世の中 (今の時代) に生きているにも関わらず、不便を承知の上で昔の製品を使う。これはある意味、今の時代へのアンチテーゼとも読み取れます。
ヴィンテージ製品には、素材や技術面などの、様々な理由から現在では再現出来ないモノも沢山あり、たとえリメイクしたとしても、"時代背景の反映"という、目には見えない特別な付加価値は、技術ではどうすることもできません。
古き良き時代を旅した独特の存在感こそが、ヴィンテージ製品における最大の魅力であり、現代の製品には無い絶対的な価値となっているのでしょう!
今の当たり前が、当たり前じゃなくなる未来。
ヴィンテージ製品とは...
"その時代の素晴らしさを後世に伝える" ための証拠であり、
過去・現在・未来をつなぐ "希望の懸け橋" なのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。