ヘッドホンの中では、間違いなく高額な部類に入ります。ですが、強く申し上げたいのは、デメリットがその部分しかないという事です。実際に使用すると、様々な場面での所有感が満たされるとともに、皆さまの音楽ライフを1ランクも2ランクも上げてくれるアイテムだと断言できるからです。
高級な製品は、見た目や性能を重視して、"使いづらい"という印象を持たれる方もいると思いますが、「MW65」にそのような心配は無用です。ラグジュアリーな見た目に良い意味で騙される、最上級のオーディオプロダクトがここにあります。

デザインの完成度は、既存のヘッドホンの中でもトップクラスなのは間違いありません。洗練されたデザインなので自分の部屋にオブジェとして飾っておきたいほどです。「MASTER & DYNAMIC」のセンスを最大限に集約させた、圧倒的に美しいヘッドホンだと思います。製品を購入した時の所有感は他の追随を許さないでしょう！
チープさを全く感じさせない高級感のある造りが、デザインの良さに拍車をかけています。カラーリングもBlack・Brownともに、甲乙つけがたいニューヨーク発のモダンなヘッドホン。クリアな高音質と最上級のデザインが融合したこの奇跡を、ぜひ感じてみてください！

コンパクトなサイズ感に250gの軽量さも相まって、携帯性が非常に優れています。最高級のデザインを気軽に持ち運びできるのが嬉しいですね！上質なレザーと軽量アルミニウムで構成された存在感はまさに圧巻。装着感も締め付け具合が申し分なく、大好きな楽曲を存分に楽しめます。
音量の上げ下げや、ノイズキャンセリング機能などの基本操作を、物理ボタンで操作できるのが便利だと感じました。鞄などに収納する際、ハウジング部分は折りたたむことはできません。ですが、それは耐久性の高さを証明している事に他なりません。

「MW65」の音質はバランスが良く、中高域の表現がとても綺麗です。優しさを感じる低音ともに、極上のサウンドを鼓膜へ丁寧に届けてくれます。オールジャンルにおいてレベルの高いリスニングを楽しめますが、ポップスはその中でも特に聴きやすいジャンルとしてオススメです！
有線接続をすると低音の輪郭が強まり、中高域のフォーカスがより鮮明になります。女性ボーカルの楽曲 (ピアノなどの弾き語りは特に) を聴くと一目瞭然で、ベールを一枚剥いだかのような心地よさを感じます。見た目からはエッジの効いたサウンドを鳴らす雰囲気がありますが、実際の音は温かみのある聴きやすいサウンドと言えるでしょう！

下位モデルのヘッドホン「MW50+」と明らかに違う点は、音をよりダイレクトに感じられる点です。「MW50+」からは、ホール感の強さ (オーバーイヤーでの比較) を印象的に感じました。ですが、この部分に関しては音質の良し悪しではなく、完全に聴く人の好みの問題だと言えます。「MW65」は、より楽器の細かいニュアンスの違いも鮮明に聞き取ることが可能です。
"音場"や"定位"のバランスは、ヘッドホンというよりもイヤホンで感じるバランスに近い印象があります。とは言っても、ヘッドホン特有のサウンド圧も確実に存在するので、このモデルでなければ知りえない良さ (個性) も十分感じられます。人によっては、ヘッドホンに対する音質の価値観を変える可能性を秘めていますね！

一度装着すると、その遮音性の高さに驚くと思います。「MW65」は、ブランド初のノイズキャンセリング機能を搭載したモデルなのですが、その必要性を感じられないほどの素晴らしい遮音性です。気になるノイズキャンセリングレベルは"LOW"と"HIGH"、そして"OFF"の3種類から選べます。物理ボタンで簡単に切り替えられるので、状況に応じてストレスなく切り替えができます。
ハウジングの外側が下位モデルの「MW50+」と同様に網状の仕様となっています。音質の事を考えてのデザインだと思いますが、やはり多少の音漏れは否めません。ですが、よほどの大音量で聴かない限りは迷惑にならないレベルなので、そこまで神経質にならなくても良いと思います。