ポータブルオーディオ業界でその名を知らない人はいないAstell&Kern。ワイヤレスの世界では常識になりつつあるノイズキャンセリング機能を排除し、独自のアンプ・オーディオ回路技術を組み合わせた妥協のない高音質。一目でAstell&Kernだと分かる美しいデザイン。
ワイヤレスイヤホンとしてはかなり高額ですが、手に入れた後の未来と所有する満足度を思えば決して高すぎるということはありません。ワイヤレスの利便性と高音質を兼ね備えた究極の逸品です。

Astell&Kern製品を語る上で絶対に外せない2つのキーワード。それは「圧倒的な高音質の再現」と「他に類を見ないデザイン性」です。ブランド初となる完全ワイヤレスイヤホンは、光と影が交差するクールな印象。バッテリーケースとリンクしているイヤホンデザインは、単体で見るよりも耳に収まった時の方がその魅力 (カッコ良さ) を実感できます。
高級感を演出する質感も申し分なく、これぞAstell&KernというCOOLなカラーリングもステキです。男性の方はもちろん、女性の方でも違和感なく着けられるスタイリッシュなイヤホンに仕上がっています。

まず驚くのは装着感の良さです。外側から見ると角張っているように見えますが、(耳に当たる)内側の部分は耳にフィットするような形になっており、イヤーピースのサイズ選びを間違えなければ、オーダーメイドイヤホンを装着しているような密着感を得られます。
タッチセンサーによる操作も反応が良く、専用スマートフォンアプリ「AK TWS」を使えば自分好みにカスタマイズすることもできます。耐久性に関しても申し分ありませんが、一般的なワイヤレスイヤホンと比べて本体の連続再生時間が6時間と短いので、動画やゲームなど音楽鑑賞以外で使用される方は注意が必要です。(装着アドバイス：耳に入れた後、ひねりながら微調整するとフィットしやすいです。)

一聴しただけで「今までのワイヤレスイヤホンと違う！」と感じられるくらい、奏でられる音色には個性があります。一般的なワイヤレスと比べた場合、音質そのものに優劣を感じるというよりも、アプローチの方法が異なるという感じです。全体のバランスとしては中高音域よりで、音色そのものはAstell&Kernらしいシャープな印象です。
煌びやかな中高音域を邪魔しない低音の存在感。ボーカル表現も素晴らしいので、ジャンルとしてはJ-POPとの相性が抜群です！ベストな装着感 (イヤーピース選び) を見極めるのが少し難しいですが、有線とは一味違う未体験のワイヤレスサウンドを味わうことができます。

音場・音の定位感ともに、ワイヤレスと有線のハイブリッドのような印象を受けました。分かりやすく言えば、両方の良いとこ取りです。ワイヤレスの独特な空間表現を生かした上で、有線ばりの定位感も感じることができる。音域のバランスを含めて、まさにオンリーワンなワイヤレスイヤホンだと断言できます。(専用アプリ「AK TWS」でイコライザーやアンビエント (外音取込) モードの調整ができます)
「AK UW100」のサウンドには、"ワイヤレスであっても良い音で聴いて欲しい！"というAstell&Kernの強い思いが宿っています。音場と音の定位感において、これ以上の表現を求めるのであればおそらく有線一択になると思います。本当に素晴らしいイヤホンです。

ステム (ノズル部分) は少し短めですが、イヤーピースを外れにくくするノズル設計によってフィット感が向上し、ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの遮音性を誇ります。本格的なイヤモニの遮音性には及びませんが、イヤーピースのサイズ選びを間違えなければ同等のレベルまで近づけることが出来ます。付属するイヤーピースのサイズが豊富なのが嬉しいですね。
(音質を重視する関係で) イヤホンそのもののサイズ感は少々大きいのですが、逆にその大きさを利用して耳の穴を筐体全体で塞ぎます。なので、必要以上に音量を上げなければ音漏れの心配もいりません。防音性能に関しては、十分合格点を上げられます。